トップセースルマンはローン契約に精通し、クロージングにつなげている

金融機関からの資金調達とクロージングとの関係については、以前にふれました。 今回、強調したいのは、銀行に足を伸ばすのは、「まだ、待たねばならない。」というレンガを取り除くためなのだということです。融資による資金が無いせいで、本来、クロージングできたはずの、案件を失注したケースは枚挙にいとまがありません。

営業マンの方々に「ローンの知識は、正しく利用すれば、クロージングの助けになります。」と言った時の一般的な反応はこうです。「自分の仕事は、商品を売るということです。何で、ローンまで手配しなきゃいけないんですか? 私は、営業マンであって、ローン担当者じゃありませんよ。」

このような態度をとる人は、営業マンとは言えません。 彼は自分が営業マンだと思っているだけです。

クロージングを少しでも簡単にし、早めるためには、できる事は何でもやり、次の案件に注意を集中していく人が、営業手腕があると人と言えるのです。

私は、子供さんがいるプロスペクトである両親に見積もりについて話し合ってもらっている間に、粉ミルクを作ったこともあります。サービス部門が、客の故障車を見過ごしてしまい、引き取りが遅れた時は、到着まで、その車を洗っていました。船の装具を売り込んでいたとき、それを欲しがっているのに、お金が全然ない客に、頭金の100ドルを貸したこともありました。

それが何であれ、私は自分と自分の家族を食わせるために、客が契約書の署名欄に少しでも近づくのであれば、なんでもやりました。そのようなことは、日々のセールス活動の一部としてやるのです。

資金調達の話にもどりますが、自分の経験上、トップ営業の連中との会話の中で、客に逃げられてしまったとき、「どうしたの?」と聞くと、しばしば「ローンのお膳立てができなかったんだよ。」という答えが返ってきました。

セールスマネージャーやトップセースルの人たちとの話を通して明らかになったのですが、この質問とそれに対する答えを追跡調査した結果、失注した案件のうち、半分以上が、融資を受ける手順についての、実践的な知識を持っていれば、救うことができたであろうということでした。

「なかなか良いと思うよ。でも、今すぐには、買えないんだよ。」

「もっと保険に入らないといけないのは分かるんだが、他の月賦の支払いが多すぎるんだよ。」

「銀行には、もう行ってきたよ。今以上の融資は無理だとさ。」

このような反論は日常茶飯事です。その時に、「もし、そういうことでしたら、仕方ないですね。お時間いただきありがとうございした。当方としましても、どうしようも…」

などと言う人は、営業マンではありません。 ただの安請け合いの名人、注文取り屋です。

少ししんどい状況になったり、売り込みに向けて掘り進まねばならないとき、こういう連中は、興味を失ってしまうのです。彼らは重要なことを忘れているのです。一度は、その人を買い手と位置づけたということと、それでもクロージングする方法はあるということです。

客や銀行の担当者を騙す方法を教えようとしているのではありません。 購入のために彼が必要とし、欲している、無理のない、関係者全員にとってウィンウィンのアプローチを教えようとしているのです。

<マイクから一言>
トップセールスマンと呼ばれる人々は、例外なく、頼りがいがある雰囲気を持っています。自然で落ち着いた態度で、プロスペクトを助けるような提案やアイデアをさりげなく、差し出します。 ローンについての知識も、頼りがいがあると感じてもらう一つの重要なツールです。ローンの提案をするときに注意しなければならない点は、金を借りてもらってでも、クロージングをしたいというわがまま気持ちがみえみえの態度です。そうならないために重要なことは、傾聴の技術です。あなたは、プロスペクトに頼りがいを与えるような傾聴をしていますか? コミュニケーションの基本は、

1)リラックスして対面する。 

2)自然な感じで相手の目を見る。

3)相手の話を上手に促して、言いたいことを言い切ってもらう。

4)相手の考えや思いを、自分の心に複写し、完全に理解する。

5)完全に理解したことが相手にわかるような言葉で、いったん締めくくる。(わかりました、同感です、おっしゃるとおりです、もちろんです、なるほど、凄いですね、などの言葉です) 

同感や理解したことを示す言葉を送って初めて、一つのコミュニケーションンのサイクルが完了し、次のコミュニケーションに移っていくのです。

はっきり言いましょう。売れてないセールスマンに共通していることは、上で説明したコミュニケーションのサイクルの1)から5)のいずれかについて大きな問題を抱えていることです。落ち着きがなく、しゃべっている感じが不自然、大げさ、自分に酔った感じ、慇懃(いんぎん)すぎる感じ、視線に落ち着きがない、こちらの言っていることをほんとうに聞いてくれているのか疑問を感じさせるなどなど、例を挙げればきりがありません。コミュニケーションの基礎が不完全なせいで、成績が上がらない営業マンを、今まで数多く見てきました。逆にトップセールスマンは、全員といっていいほど、コミュニケーション・サイクル全体を、うまく、自然に操っているのです。コミュニケーションの基本が、トップセールスマンが醸し出す頼りがいの中核をなしているのです。